IUCN(国際自然保護連合)専門家グループの報告によると、日本は1977年から2019年の間に個人使用および商業目的で354匹のコツメカワウソを輸入しており、一部はインドネシアやタイから日本への密輸、すなわち違法取引の疑いがあるという。──今回、京都大学野生動物研究センターの藤原特定准教授らは、日本で飼育されているコツメカワウソのミトコンドリアDNAを網羅的に解析し、飼育場所ごとにタイの野生個体と比較した。その結果、空港税関で押収されたコツメカワウソやエキゾチックアニマルカフェで飼育されている個体は動物園・水族館の飼育個体とは異なる由来を持つことが判明し、押収個体等から密猟多発地域と疑われるタイ南部の野生個体と共通する遺伝子型が見つかった。──本成果は、コツメカワウソの違法取引対策および保全活動に貢献するものであり、他の野生動物種の違法取引問題への応用も期待される(掲載誌:Conservation Science and Practice)。
情報源 |
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機関 | 京都大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 違法取引 | 国際取引 | 密猟 | ミトコンドリア | 動物園 | 水族館 | DNA解析 | エキゾチックアニマルカフェ | コツメカワウソ | タイ南部 |
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