製品評価技術基盤機構(NITE)は、日本産業標準調査会(JISC)と連携し、「電気エネルギー貯蔵システム(BESS)」の安全運用に関する新たな日本産業規格「JIS C 4442」を発行した。NITEは新規格の原案作成に参画し、幹事として規格策定を主導した。
本規格は、BESSの設置場所変更や中古蓄電池の再利用など、運用中の計画外変更に対応する安全要求事項を定めたものである。これにより、長期運用に伴う再設計・試運転・保守等の各段階における安全性確保が可能となる。BESSは再生可能エネルギーの普及に不可欠な技術であり、太陽光や風力発電の変動を吸収し、電力系統に安定的に接続する役割を担う。一方で、火災・爆発等の事故リスクが指摘されており、国際的にも安全性評価の整備が求められてきた。NITEは2016年に大型蓄電池試験評価施設(NLAB)を設置し、IEC/TC120での国際規格策定にも参画している。
今回のJIS C 4442は、2023年に発行されたIEC 62933-5-3を国内市場に適用するものであり、行政機関や地方公共団体による基準策定にも活用が期待される。特に、地域ごとの災害リスクやインフラ事情に応じた安全対策の整備が求められる中で、本規格はその技術的基盤として機能することが期待されている。
| 情報源 |
NITE お知らせ(国際評価技術)
|
|---|---|
| 機関 | 製品評価技術基盤機構(NITE) |
| 分野 |
ごみ・リサイクル |
| キーワード | サーキュラーエコノミー | BESS | 蓄電池再利用 | JIS C 4442 | 電気エネルギー貯蔵 | 計画外変更 | 安全要求事項 | IEC 62933 | NLAB | 電力系統接続 |
| 関連ニュース |
