東北大学農学研究科は、同研究科・佐藤實教授の研究グループが、東北電力(株)と共同で、海藻から効率よくエタノールを生産する技術を開発したと発表した。従来、海藻からのエタノール生産は、構成成分が陸上植物と大きく異なることで困難とされる一方、陸上バイオマス(草木、穀類、木材など)からのエタノール生産は、乾燥・チップ・粉末化などのエネルギー消費工程を経なければならず、効率が悪いという問題があった。今回の研究では、海洋で最も生産量の多い大型海藻である褐藻類を多段階に発酵させることでバイオエタノールの生産に成功。その工程にはエネルギー消費が大きい乾燥工程と粉砕微粉化工程を含まないため、効率的な生産が可能という。また、これにより、発電所冷却水取水口に流入する海藻類を廃棄物として処分せず、有効利用することも可能となる。同技術は、褐藻に限らず緑藻や紅藻など海藻全般に応用可能であり、わが国のみならず世界各国のエネルギー問題に貢献する可能性を秘めているという。
情報源 |
東北大学 プレスリリース
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機関 | 東北大学 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | バイオエタノール | バイオマス | 東北電力 | 東北大学 | 発酵 | 廃棄物 | 発電所 | 海藻 | 褐藻 | 取水口 |
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