環境省は、自主参加型国内排出量取引制度(JVETS)第4期(2009年度目標)が2010年9月末で終了したことから、同期におけるCO2の排出削減実績と取引結果を公表した。同制度は、温室効果ガスの費用効率的かつ確実な削減と国内排出量取引制度に関する知見・経験の蓄積を目的として、2005年度から同省が実施しているもの。その結果、目標保有参加者(一定量の排出削減と引き換えに、排出枠の交付を受ける参加者)は81社で排出削減量は949,374t-CO2であった。これは同81社の基準年度排出量の28.2%に相当する値であった。一方、取引参加者(排出枠の取引のみを行うことを目的とした参加者)は37社で、取引件数は24件であった。なお、JVETSは、第3期より「排出量取引の国内統合市場の試行的実施」(試行スキーム)の参加類型の一つとなっており、排出量取引24件のうち、2件はJVETSと「試行スキーム」間での制度間取引であった。同省では、第5期(2009年度採択・2010年度排出削減実施)以降についても引き続き同制度の運用を行っていくという。