国内ニュース


 (独)産業技術総合研究所、常温プロセスで全固体薄膜リチウムイオン電池の試作に成功

発表日:2010.11.05


  (独)産業技術総合研究所は、トヨタ自動車(株)と共同で、同研究所が開発したエアロゾルデポジション(AD)法(セラミックス材料の常温・高速コーティングプロセス)を用いて、常温プロセスによる全固体薄膜リチウム(Li)イオン電池の試作に成功し、蓄電池としての充放電特性を世界で初めて確認したと発表した。AD法を用いると、従来型の薄膜技術とは異なり、基板の加熱が不要で、厚膜化も容易であるため、成膜時間が大幅に短縮でき、蓄電池の生産性向上やプロセスコストの大幅な低減が期待される。今回の試作品は、酸化物系の正極材料、負極材料、固体電解質材料を薄膜化し、金属基板上に積層化したもので、従来の液体電解質型Liイオン電池に比べてエネルギー密度が向上するとともに、高い安定性や電池構造の簡略化が可能になるという。同研究所らは今後、より高性能な固体電解質材料を探索するとともに、薄膜の微細構造を最適化することで、従来型のLiイオン電池を超える本格的な全固体型Liイオン電池の開発を進めていく予定。

情報源 (独)産業技術総合研究所 プレスリリース
機関 (独)産業技術総合研究所
分野 地球環境
キーワード リチウムイオン電池 | トヨタ自動車 | 薄膜 | 産業技術総合研究所 | エアロゾル | 蓄電池 | AD法 | セラミックス | 固体電解質 | 酸化物系
関連ニュース

関連する環境技術