(独)国立環境研究所は、近年の水温上昇に対応して日本の温帯域でサンゴ分布が北へと拡大している証拠を示し、その拡大速度が14km/年に達していることを明らかにした。サンゴは、光合成による一次生産を行うとともに他の生物の生息場所を提供する、生態系の基盤となる生物である。同研究では、日本全国規模で80年間にわたるサンゴ出現のデータベースを整備し、温帯へのサンゴ分布の拡大を検出。その結果、温帯への分布拡大を示した4種のうち、2種は熱帯を代表する種であり、その拡大速度は14km/年に達し、これまでに報告されている他の生物分布の北上あるいは拡大速度よりはるかに大きいことが明らかになった。この研究成果は、海水温上昇によって温帯域の生態系の変化が急速に進んでいる可能性を示すものであり、同研究所地球環境研究センターでは、今回の成果に基づき、平成23年度から、日本周辺のサンゴ分布変化のモニタリングを開始するという。
情報源 |
(独)国立環境研究所 記者発表
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機関 | (独)国立環境研究所 |
分野 |
地球環境 自然環境 |
キーワード | モニタリング | 生態系 | 国立環境研究所 | 海水温 | 熱帯 | 光合成 | 北上 | サンゴ | 温帯 | 分布 |
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