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 富士通(株)など、上空から高精度に樹木を判別できるハイパースペクトル画像解析手法を開発

発表日:2011.07.15


  富士通(株)と(株)富士通研究所は、上空から航空機で撮影したハイパースペクトル画像を用いて、高精度に樹木を判別できる解析手法を開発したと発表した。植生調査では、これまで専門家による踏査や衛星写真による遠隔調査が用いられてきたが、踏査はコストや時間がかかる上に危険な場所にも立ち入らなければならず、一方で、遠隔調査は精度が粗く、スギやヒノキのようにどちらも常緑針葉樹であり、類似した色調を持つ樹木については、判別が困難である問題があった。今回開発された手法は、ハイパースペクトル画像を用いた従来の樹木判別手法を改良したもので、樹木ごとの反射スペクトル特性を示す「基準スペクトル」を、様々な照射条件ごとに複数用意することで、スギやヒノキなどの類似した色調を持つ樹種でも高精度に判別できるようになった。同手法を活用することで、樹木の専門家でなくとも、また河川敷や森林に立ち入ることなく植生を正確に把握できるため、生態系を脅かす外来植物の繁茂状態や、複数の樹種の分布状況の調査を、低コストで短期間に行うことができるという。

情報源 富士通(株) プレスリリース
機関 富士通(株) (株)富士通研究所
分野 自然環境
キーワード リモートセンシング | 生物多様性 | 生態系 | ハイパースペクトル | 富士通 | 植生 | 富士通研究所 | 樹木 | 画像解析 | 分布状況
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