アメリカ環境保護庁(EPA)は、2010年に議会が定めた「複合木材製品ホルムアルデヒド基準法」(有害物質規制法(TSCA)タイトルVI)の実施規則を公表した。これは、アメリカ国内で製造または輸入される、ベニヤ合板などの複合木材製品からのホルムアルデヒド放散を対象とするもので、有害化学物質ホルムアルデヒドからアメリカ国民の健康を守ることを目的としている。ホルムアルデヒドは、建材や家庭用品を作る接着剤に使われ、曝露すると目や鼻・のど等の呼吸器症状を起こすことがあり、場合によってはガンの原因ともなる。規則案の内容は2点あり、1)複合木材製品からのホルムアルデヒド放散上限値、試験条件や製品ラベルなどの規定。木材加工工程の残留物や、熱や湿気で樹脂が劣化するにつれ放散されるものも対象となる。2)認定第三者機関による複合木材製品の認証の枠組み。第三者認証機関、その機関の認定を行う認定機関の資格要件や責任も定め、製品が国内・国外のいずれで生産されても、放散基準の遵守を確保するものとしている。