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 有害な鉛塗料に現在も途上国の子どもが曝露、国連環境計画が調査結果を報告

発表日:2013.10.22


  国連環境計画は、アルゼンチンなど9カ国における鉛塗料に関する調査結果をまとめた報告書を発表した。これによると、9カ国で流通している鉛塗料の大半に、先進国の規制基準値(アメリカでは90ppm)をはるかに超える高濃度の鉛が含まれていることがわかった。9万9000ppmを超える高濃度の鉛が含まれている塗料もあったという。鉛塗料に関する規制枠組みを設けている国はほとんどない。WHOによると、低中所得国を中心に世界では鉛中毒で毎年14万人以上の子供が死亡しており、知的障害になる子供も60万人に上るという。報告書では、強制的な規制が有効であることが実証されたとし、鉛塗料廃絶のためには、製造、輸出、販売、使用を制限するための法的規制枠組みの策定が重要であるとの見方を示した。また、キャンペーンなどを通じて、一般市民に鉛曝露の危険性や代替物質の利用などの情報を提供するとともに、製造業者に対しては、第三者機関による塗料認証やラベル表示など自主的な取り組みを行うよう奨励している。

情報源 国連環境計画(UNEP) プレスリリース
国・地域 国際機関
機関 国連環境計画(UNEP)
分野 健康・化学物質
キーワード 塗料 | 途上国 | 鉛 | 国連環境計画 | UNEP | 曝露 | 規制 | WHO | 健康被害
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