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 海洋科学者ら、パラオ近海のサンゴ礁が海洋酸性化に強いことを発見

発表日:2014.01.16


  西太平洋パラオ近海のサンゴ礁を調査していたアメリカのウッズホール海洋研究所(WHOI)とパラオ国際サンゴ礁センターのチームは、酸性の海水中で生息するサンゴ群集を発見した。研究チームによると、外洋から陸に向かってバリアリーフ、ラグーン、ロックアイランド周辺の入り江など、9地点から海水サンプルを採取したところ、陸に近くなるほど海水の酸性度が高いことがわかった。さらに、酸性度が特に高いロックアイランド周辺では、サンゴがきわめて多様性に富み健康な状態にあることも示された。温暖化により世界各地で海洋の酸性化が起きているが、酸性度が高まるとサンゴの多様性や被度(面積)が減少するなど、マイナスの影響が見られるのがふつうである。チームによると、パラオの海水酸性化は、生物の石灰化や呼吸のほか、複雑な入り江の地形により湾内に海水が長くとどまることが寄与しているという。科学者らは、この水域のサンゴが酸性度の高い海水に遺伝的に適応したのか、特殊な環境条件によるものかを突きとめることが次の研究テーマだとしている。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 地球温暖化 | アメリカ国立科学財団 | NSF | サンゴ礁 | ウッズホール海洋研究所 | 海洋酸性化 | 多様性 | パラオ | WHOI
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