アメリカの生物学者ら、風による種子飛散に「保全回廊」が重要と報告

発表日:2014.02.24

アメリカ・ウィスコンシン大学等の生物学者らは、風による種子の飛散に「保全回廊」が重要であることを実証する研究結果を米国科学アカデミー紀要に発表した。保全生物学では、孤立した生息地の稀少な在来種の環境条件を改善するため、生息地と生息地を細長い地域でつなぐ「保全回廊」の設置を長年にわたり研究してきた。回廊は遺伝的・生物的多様性を育むとされるが、風で種子を飛散させる植物への効果については、ほとんど研究されていない。今回の研究では、広大なダイオウマツの植林地に多数の孤立した生息地を作り、風と回廊による種子飛散への影響に関する実験を2000年に開始した。風の状況を観測しつつ、暗闇で光る模造の種子の行方を追う実験を行った結果、回廊が風の動きと種子の飛散を促進していることが判明、予測モデルと一致したという。また飛散した植物を12年間調査した結果、特に回廊が卓越風と平行している場合に植物の多様性が高まることが分かった。生息地内で風が強まる場所や、種子を遠くに飛散させる鉛直方向の強い風もデータとモデルで確認されたという。

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