海洋酸性化でアラスカの漁業と暮らしが危機に、アメリカ海洋大気庁等が報告

発表日:2014.07.29

アメリカ海洋大気庁(NOAA)等は、アラスカの漁業と暮らしにとって極めて重要な海洋漁場で酸性化が起きていることを示す研究成果を発表した。海洋酸性化は、貝類やサンゴ等が骨や殻を形成する能力に影響を及ぼす。アラスカの漁業で重要なタラバガニとズワイガニも、酸性度の高い海水では生存できない、あるいは成長が遅いことが示されている。アラスカの沿岸水域は、低温のため二酸化炭素(CO2)を吸収しやすく、高酸性度の深層水を表層に運ぶ独特の海洋循環パターンもあることから、特に酸性化しやすい。海洋酸性化によって、特にアラスカ南東・南西地域の住民が打撃を受ける恐れがある。これは、両地域が漁業に大きく依存しているうえ、低所得、雇用機会の不足等、脆弱な社会経済的要素を抱えているためだという。研究では、海域の酸性化は今後さらに進行すると予測し、これに対処するため、地球規模でCO2の排出量を削減することに加え、地域の社会経済的要素を改善し、環境変化に適応できるようにする必要があるとしている。

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