アメリカエネルギー省は、アメリカ復興・再投資法の下、燃料電池技術に4190万ドルの支援を行うと発表した。緊急時のバックアップ電源やフォークリフト等資材を取り扱う機器に1000件近くの燃料電池システムを早急に導入する支援に充てる。こうした分野は、燃料電池が既存の発電技術と競争できる重要な市場として浮上してきている。さらに、大型商業・住居施設のコジェネレーションシステム用の据え置き型燃料電池の実証試験も支援する。補助金4190万ドルと参加企業の負担分7240万ドルと合わせ、事業総額は1億1430万ドルに達する。補助を受けるのは、フェデックス社(リフト付き電動トラックに燃料電池導入)、スプリントコミュニケーション社(通信インフラのバックアップ電源に燃料電池を利用する実証試験実施)など12社。今回の補助により、燃料電池の商業化・導入の促進、雇用創出に加え、CO2排出量を削減し、国内のクリーンエネルギーの割合を高めつつ、様々な用途での燃料電池の電源としての可能性を広げることが期待されている。