国連気候変動枠組条約(UNFCCC)は、自然生態系は気候変動の影響を効果的かつ低コストで防ぐ防護壁となるとする報告書を発表した。熱帯雨林はCO2吸収、水の安定供給、住居地域の洪水防護などの機能を持ち、マングローブ林は高潮に対する最高の自然防御策になるなど、気候変動への適応には生態系を基礎とした適応戦略が重要である。一方、サンゴ礁の白化現象にみられるように、こうした貴重な生態系は気候変動の圧力にさらされてもいる。報告書では、1)健全な生態系と地域社会の適応能力には密接な関係がある、2)生態系に基づく適応行動は温室効果ガス排出削減にも寄与する、3)政府は適応および開発戦略の一部として生態系に基づく適応を検討する必要がある、としている。報告書はまた、生態系に基づく適応は持続可能性が高く、堤防等の土木工学的構造物と比べて経済性が高いこと、実施に当たって女性や弱者の関与した事例で地域社会と生態系の回復力が高まったことなどを挙げ、生態系の回復力を高める方法を例示した。
情報源 | 国連気候変動枠組条約(UNFCCC) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連気候変動枠組条約(UNFCCC) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | 生態系 | 気候変動 | 温室効果ガス | 気候変動枠組条約 | UNFCCC | 適応 | 自然環境 | 熱帯雨林 | 環境影響 | 地域社会 |
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