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 カナダ環境・気候変動省など、人間活動の影響で南極周辺の海水温度が上昇していると報告

発表日:2018.09.24


  カナダ環境・気候変動省の科学者らは、これまで十分解明されていなかった南極海で進行する海水温上昇と低塩分化の要因は人間活動にあるとする研究を発表した。第一の要因は温室効果ガス排出量の増加、第二の要因はオゾン層の破壊であるという。ただし、オゾン層の破壊の影響は、フロン等の排出抑制を定めたモントリオール議定書が着実に実施されることにより減衰すると予測されている。研究は、過去のあらゆる観測データを統合し、これを気候モデルによるシミュレーションと関連させ、温室効果ガスの増加とオゾン層の破壊のそれぞれについて、南極海における海水温上昇と低塩分化への影響を初めて明らかにした。南極海の海水温上昇は、地球上の海洋の平均値の2倍の速度で進行している。低塩分化は、南半球の降水パターンの変化に整合している。研究を行った科学者は、南極海が地球全体の熱と炭素の吸収に大きな役割を果たしていること、また海面を上昇させる可能性のある氷床下にあることを考えると南極海の変化の解明は重要だ、と述べている。

情報源 カナダ環境・気候変動省 プレスリリース 研究報告概要
国・地域 カナダ
機関 カナダ環境・気候変動省
分野 地球環境 大気環境 水・土壌環境
キーワード 温室効果ガス | オゾン層 | モントリオール議定書 | 南極海 | 人間活動 | カナダ環境・気候変動省 | 海水温上昇 | 低塩分化
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