国連環境計画(UNEP)は、植物由来の肉代替食品を開発したアメリカのビヨンド・ミート社とインポッシブル・フーズ社に、環境に良い影響を与えた政府・NGO・民間部門のリーダーを表彰する2018年チャンピオン・オブ・ザ・アース賞を授与した。畜産は世界の温室効果ガス排出の18%を占める。両社は生物学、化学等の世界トップクラスの科学者らと協力し、肉を主な構成要素に細かく分け、肉の代わりにそれらの要素を植物(エンドウ豆、ビーツ根、ココナッツオイル、ジャガイモでんぷん等)から抽出し、食品に利用している。ビヨンド・ミート社はエンドウ豆、ジャガイモ等を用い、グルテン、大豆、遺伝子組換え生物(GMO)不使用のバーガーを生産。インポッシブル・フーズ社のバーガーは小麦、ココナッツオイル、ジャガイモを素材に、酵母から作る鉄分豊富なヘムを添加して肉特有の風味と色を出している。UNEPのソルヘイム事務局長は、地球環境を守るには食生活への考え方を変える必要もあり、両社の取組は味を犠牲にしなくてもそれが可能なことを示すものだとしている。