欧州環境庁(EEA)は、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)、パーフルオロカーボン類(PFCs)、六フッ化硫黄(SF6)等のフッ素系温室効果ガス(Fガス)に関する年次報告書2019年版をまとめ、EUでFガスの段階的廃止は引続き順調に進んでいると報告した。Fガスの2018年の総供給量は前年比14%減少し、2017年の排出量は前年比2%減少した。報告書は、2018年までのFガスの製造、輸出入、破壊、原料利用の推移と現状に加え、Fガスに関するEU規則とモントリオール議定書のキガリ改正の各目標に照らして、HFCの段階的廃止の進捗状況を示した。EU規則は、製造者と輸入者に毎年の割当て量を課すことにより、2030年までにFガス排出量を2014年レベルの3分の1に削減することを目標とする。EU市場に上市されたHFCの量は、3年連続で上限値を超えず、2018年には上限値を1%下回った。2018年のEUのHFC消費量は、キガリ改正に基づく2019年を初年とする第一段階目標をすでに46%下回っている。