海外ニュース


 国立科学財団、環境中の人為的な硫黄の最大の発生源が化石燃料から農業へ代わったと報告

発表日:2020.08.13


  国立科学財団(NSF)が助成した研究によると、農地への肥料や農薬の使用が環境中における硫黄の最大の発生源であることが明らかになった。これを受けて同研究を実施した研究者たちは、硫黄のモニタリングを大幅に拡大するとともに、土壌の劣化や、農業地域での喘息リスクの増加等を含めて悪影響が生じていないか調査を進めることを推奨している。硫黄は植物において窒素の取り込みを助ける重要な栄養素であり、肥料や殺虫剤の製造にも使用されている。農業で使用される硫黄は大気汚染物質として問題となる硫黄酸化物とは異なる化合物形態で使用されており、これらが環境や人の健康に及ぼす影響については十分な研究が行われていない。1960年代から1970年代にかけて酸性雨を引き起こして問題になっていた頃は、石炭火力発電所が人為的な硫黄の最大の発生源であったが、現在、農業で使われている硫黄の量はその10倍にも上っている。

情報源 国立科学財団(NSF)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 国立科学財団(NSF)
分野 健康・化学物質
キーワード 酸性雨 | 殺虫剤 | 硫黄 | 肥料 | 窒素 | 農薬 | 大気汚染物質 | 石炭火力発電所 | 国立科学財団 | 喘息リスク
関連ニュース

関連する環境技術