南極のオゾンホールの縮小が、南半球の温暖化を加速するおそれのあることがイギリス・リーズ大学の研究者らによって明らかになった。南極のオゾンホールは環境面で大きな脅威の一つだと考えられてきたが、これまで解明されていなかったフィードバック効果により、過去20年間にわたってこの地域を温暖化から守ってきていたという。南極では、夏の間、オゾンホールの下で、強力な風が海のしぶきを巻き上げ、塩分を含む粒子が雲を形成、日光を反射してきた。このような小さな粒子、エアロゾルは、太陽の熱を反射して宇宙に放射する役割を果たしており、地球を冷却するのに役立っている。オゾン層が回復するにつれて、こうしたフィードバック効果が薄れ、南半球での気温の上昇につながる可能性があるという。今回の研究は、エアロゾルに関する地球規模の最新のモデルと20年分の気象データを利用して行われたもので、研究チームでは、将来の予測でもこのフィードバック効果について考慮していきたいとしている。
情報源 | イギリス自然環境研究会議(NERC) プレスリリース |
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国・地域 | イギリス |
機関 | イギリス自然環境研究会議(NERC) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | 地球温暖化 | エアロゾル | イギリス自然環境研究会議 | NERC | 南極 | オゾンホール | 反射 | 熱 | 南半球 | フィードバック |
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