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 中国科学院、中央アジアにおける農業干ばつの継続とさらなる悪化を予測

発表日:2023.01.13


  中国科学院(CAS)の研究者が中央アジアの農業干ばつの過去の変化を調査し、将来の変化について予測した結果、農業干ばつは人為的要因と太平洋数十年規模振動(IPO)に伴う内部変動の組み合わせによって悪化しており、今後、急速に進む温暖化により、さらに深刻化することが判明した。同研究結果は、アメリカ、ドイツ、オーストラリアの研究所などが提供する観測データなど、複数の証拠に基づいている。2021年、中央アジアを深刻な農業干ばつが襲い、作物や家畜の大量死や、食料価格の上昇をもたらした。この厳しい干ばつは独立した事象ではなく、1990年代からの乾燥傾向が強まったものである。人為的要因には温室効果ガス、エアロゾル、土地利用の変化などが含まれ、同研究では主に温室効果ガス濃度の上昇を指している。中央アジアの干ばつは今世紀中に悪化すると予測され、IPOが今後数十年の間に降水量を増やすのに有利な温暖期を迎えたとしても悪化する干ばつに対抗するのは難しいが、近い将来、IPOが乾燥速度を調節する可能性はある。

情報源 中国科学院(CAS) ニュース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 地球環境 水・土壌環境
キーワード 温室効果ガス | エアロゾル | 中国科学院 | 干ばつ | 農業 | 中央アジア | 家畜 | 作物 | IPO | 食料価格
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