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 五大湖環境研究所ら、ミシガン湖の食物網に異変と報告

発表日:2010.09.27


  アメリカ海洋大気庁(NOAA)五大湖環境研究所等は、ミシガン湖の食物網が近年大きく変化しており、水質と漁業の将来が危ぶまれる、との研究結果を発表した。今回の研究で、この変化が1980年代末に湖に侵入した外来種の二枚貝、イガイによるものと判明。それを示す調査結果として、(1)外来種のイガイのうち、カワホトトギスガイは2000年初頭を境に減少に転じたが、同じく外来種のイガイであるクワッガガイが2001年の発見以後増加を続けている。(2)植物プランクトンの春の大発生が1983年比で87%減少しており、侵入種のイガイが植物プランクトンを消費するためとみられる。(3)水深を変えてプランクトン消費速度を計算した結果から、植物プランクトンの春の大発生の減少は、2003~2004年にクワッガガイが湖の深い場所へと広がったためと考えられる、等が得られた。科学者らは、ミシガン湖生態系の将来は、クワッガガイ個体群が、いつ、どのように安定化するかにかかっており、観察と研究に並行して、適切な管理対策を進める必要があるとしている。

情報源 アメリカ海洋大気庁(NOAA) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ海洋大気庁(NOAA)
分野 自然環境
キーワード 外来種 | 生態系 | NOAA | 漁業 | アメリカ海洋大気庁 | 五大湖 | 食物連鎖 | ミシガン湖 | クワッガガイ | 植物プランクトン
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