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 大規模風力発電ファームで夜間の気温上昇、アメリカの科学者らが報告

発表日:2012.04.29


  アメリカの大気科学者チームは、テキサス州の大規模風力発電ファーム周辺で夜間の地表気温が上昇しているとの研究成果を報告した。人工衛星で測定した2003~2011年のテキサス州の大規模風力発電ファーム周辺の地表気温データを分析したところ、気温は稼働する風力タービン数の増加にあわせて一貫して上昇しており、特に夜間では10年当たり0.72℃上昇していることがわかったという。気温上昇の空間パターンも風力タービンの分布と一致しており、原因はおそらく、タービンが引き起こす乱気流が夜間に高所の暖かい空気を引き下ろすためだと考えられるという。研究を実施した科学者らは、今回観測された気温上昇は局地的かつ小規模であり、風力発電ファームが気象と気候へ及ぼす影響について、さらなる調査が必要だとしている。今後、チームは他の風力発電ファームについても同様の方法で調査を行い、風力タービンと地表付近の大気境界層との間の相互作用のプロセスとメカニズムを理解するため、モデルを構築する予定だという。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境
キーワード 風力発電 | アメリカ国立科学財団 | NSF | タービン | テキサス州 | 気温上昇 | ウィンドファーム | 地表 | 乱気流 | 夜間
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