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 アメリカの科学者ら、温暖化によるアメリカ国内の風力パターンの変化はわずかで、風力発電に影響せずと報告

発表日:2011.05.02


  アメリカ・インディアナ大学の科学者らによると、地球が温暖化してもアメリカ国内の風力発電への影響はほとんどないとの研究結果が得られた。この結果は、全米科学アカデミー紀要の2011年5月2日オンライン版で発表された。研究では、3つの地域気候モデルを用いて今後の風力パターンを評価した。その結果、気温の上昇は、風力発電に利用可能な風量にほとんど影響を及ぼさないことが判明したという。風力が低下すると予測された地域は限られており、その多くは風力発電施設の対象地になっていない。一方、五大湖周辺やニューメキシコ州東部など風力が上昇するとみられる地域もあり、発電量がさらに拡大する可能性があることも分かった。風力パターンは今後50年間あまり変化しないと予測されるため、今後の風力発電にマイナス影響はなく、現行の風力発電を継続していけるという。アメリカの風力発電は、現在、全エネルギーの2%程度だが、これを2030年までに20%へと拡大するとしており、風力の長期予測はきわめて重要な情報とされる。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境
キーワード 風力発電 | 再生可能エネルギー | 地球温暖化 | アメリカ国立科学財団 | NSF | 気候モデル | 気温上昇 | 五大湖 | ニューメキシコ州 | インディアナ大学
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