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 欧州委員会、化学物質混合物の複合リスク評価に着手

発表日:2012.05.31


  欧州委員会は、化学物質の混合物による複合的リスクを評価する取組を開始すると発表した。現行のEU法では、食品や水、大気、工業製品等に含まれる化学物質について厳しい基準を設定しているが、これは物質ごとの基準であり、複数の物質の組み合わせによる影響はほとんど評価されてこなかった。またEU法はバイオサイド(殺虫剤など殺生物剤)や医薬品、獣医薬などの対象別に定められており、対象分野の異なる化学物質で構成される混合物については統合的な評価が困難であった。そこで、同委員会は、有害性が高いと考えられる組合せを優先混合物として特定したうえで、これらを統合的かつ一貫性ある方法で評価し、2014年までに混合物評価の優良事例を体系化した技術ガイダンスを策定するとしている。また同時に、混合物の人や環境への影響を詳しく知るため、EUの法令やEU資金による研究の下で収集されたデータのレビューや収集の調整、化学物質データモニタリングの仕組み整備も実施するという。委員会は、2015年には進捗状況をまとめた報告書を作成する予定である。

情報源 欧州委員会 プレスリリース
国・地域 EU
機関 欧州委員会
分野 健康・化学物質
キーワード モニタリング | 化学物質 | 欧州委員会 | 環境基準 | リスク評価 | ガイダンス | 有害性 | 混合物 | 複合リスク | EU法
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