2012年7月末、インド北部および東部で2日連続の大停電が発生し、6億7000万人に影響が出たことに関し、世界資源研究所(WRI)は、同国で深刻化する水不足が電力問題の根底にあるとの見方を示した。水と電力の関連性を示す具体例として、1)農業地帯でモンスーンの降水量が例年に比べ18%少なく、作物栽培用に地下水を汲み上げるポンプの電力需要が増加、2)同国の電力の19%を賄う水力発電が、降水量の減少により、2012年は前年に比べ19%減少、3)火力・原子力発電所でも設備の冷却に水が必要、4)一部地域では降水量が極めて多く、サトレジ川流域の大規模水力発電所では、設備損傷の原因となる沈泥が増加し操業を停止、を指摘。またWRIの分析(2010年)では、同国電力大手3社が建設を予定している火力・水力発電所の79%が水不足の地域にあることが判明するなど、電力供給改善の方向にも懸念があるという。WRIは、電力需要の増加に見合う発電量を確保するには、現在および今後の水リスクを見据えた計画が必要だとしている。
情報源 | 世界資源研究所(WRI) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | 世界資源研究所(WRI) |
分野 | 地球環境 水・土壌環境 環境総合 |
キーワード | 火力発電 | 世界資源研究所 | WRI | インド | モンスーン | 水力発電 | 水不足 | 電力供給 | 停電 | 水リスク |
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