欧州委員会(EC)は、加盟27カ国の廃棄物管理向上に向けた調査報告書の中で、各国のリサイクル量、廃棄物処分有料化、欧州法令遵守など全18項目を審査した結果を集計し、その順位を発表した。上位を占めるオーストリア、ベルギー、デンマーク、ドイツ、オランダ、スウェーデンでは、総合的な廃棄物回収システムが整備され、埋め立てられる廃棄物は全体の5%にも満たないという。一方、ブルガリア、キプロスをはじめ下位の諸国では、よい処理方法があり、資金も用意されているにもかかわらず、いまだに埋め立て処理を主流としている。埋め立て処理では価値ある資源が利用されず、健康被害や環境汚染も懸念される。リユース、リサイクルへの転換が進まない原因として、廃棄物を抑制する政策、インセンティブ、廃棄物インフラが整備されていないことが挙げられる。ECは下位10カ国のために経済・法・行政ツールやEU構造基金を利用して改善を目指すロードマップを作成し、各国担当機関と2012年9月19日から個別に会合を持つとしている。