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 積雪量減少による森林への影響は中標高域で最大と、アメリカの科学者らが発表

発表日:2012.09.10


  アメリカ・コロラド大学等の科学者らは、アメリカ西部のシエラネバダ山脈における森林の“緑量”と積雪量の経年変化との関連を調査し、気温上昇と積雪量減少の影響を最も受けるのは中標高域(標高6500~8000フィート)の山岳生態系であるとの研究結果を発表した。研究チームは、衛星画像や地上測定で得られた森林緑量や積雪量等のデータを用いて、積雪と森林との関連を分析した。その結果、中標高域の森林緑量の約50%が冬期からの積雪量と相関していること(残りは土壌深度、土壌養分、気温等が関係)がわかり、特に中標高域において積雪量の影響が極めて大きいことが判明したという。積雪量減少により森林は水ストレスを受け、動植物種の分布や個体数に生態学的変化をもたらし、森林火災や樹木の枯死、甲虫類の増加につながるという。近年、コロラド州等で大規模な森林火災が発生しているが、今回の研究結果は、山岳生態系に起こり得る変化を知る手掛かりとなるとしている。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 生態系 | 森林 | アメリカ国立科学財団 | NSF | 積雪 | 動植物 | 山岳 | 標高 | 緑量
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