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 東北大、ペロブスカイト型プロトン伝導体の欠陥分布の解明に成功

発表日:2015.10.02


  東北大学は、ペロブスカイト型プロトン伝導体の欠陥分布の解明に成功したと発表した。現在、家庭用燃料電池エネファームとして実用化されている固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、750℃近傍で作動しており、低コスト化や用途拡大のために300-500℃の中温領域での作動が求められている。その実現には、この温度域で高いイオン伝導度を示す材料が必要とされるが、候補材料であるペロブスカイト型プロトン伝導体では、プロトンが結晶中の特定の位置にトラップされイオン伝導度が低下する「プロトントラッピング」という欠点があった。今回、研究グループでは、ペロブスカイト型プロトン伝導体中のプロトンと酸素空孔の分布を解明し、それら欠陥の相互作用によりプロトン伝導度が向上する可能性を示した。この研究成果は、ペロブスカイト型プロトン伝導体において、酸素空孔量を制御することで静電的相互作用によりプロトントラッピングが解消することを示し、中温領域においてイオン伝導度を向上させる新しい指針を提案するという。

情報源 東北大学 プレスリリース
東北大学 プレスリリース(PDF)
機関 東北大学
分野 地球環境
キーワード 燃料電池 | SOFC | 家庭用 | 東北大学 | 固体酸化物 | 伝導体 | ペロブスカイト | 中温域 | プロトン
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