東京ガス(株)は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の発電効率をさらに向上させる技術を開発したと発表した。家庭用や業務用に実用化されているSOFCシステムは、化石燃料の中でも炭素成分が少なく環境性が最も高い天然ガスを主成分とする都市ガスを燃料とし、45~60%LHV程度の発電効率を実現している。この発電効率は、現状の分散型電源としては最高効率であるが、低炭素社会の実現に向けてさらなる高効率化が望まれている。今回開発した技術は、投入した燃料をより多く発電に利用するためのSOFCスタックの二段化技術と燃料再生技術、少ない未利用燃料において熱自立する技術の計3技術を組み合わせたもの。5kW級の出力規模のホットボックスにおいて、SOFCの高効率化の原理実証を行い、AC発電効率65%LHV相当を確認した。同社では、同技術をベースに、プロトタイプ開発に向けて研究開発をさらに進めていくという。