新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）は、（株）カネカとの共同研究「太陽光発電多用途化実証プロジェクト」で、壁面設置型の低反射環境配慮型太陽光発電システムを開発し、実証試験を開始したと発表した。近年、ZEB（ネット・ゼロ・エネルギー・ビル）実現に向けた取組が進められている。ZEBの推進には、建物の屋上だけでなく、壁面にも太陽光発電システムを導入し、建築物のエネルギー自給率を高めることが重要である。しかし、建物壁面への設置は、太陽電池モジュールから周囲への太陽光反射による光害等が発生しており、導入の支障の要因となっている。今回開発したシステムは、光害対策のための防眩機能を有し、また多彩な色をつけることで意匠性を高め、フレームレスで設置することが可能となるもの。横浜市戸塚区の大成建設（株）技術センター内で実施する実証試験において、発電特性等を確認し、ZEBを実現する壁面設置型の太陽光発電システムの実用化を目指すという。