日本学術会議は、「報告 気候変動に対応する育種学の課題と展開」を公表した。同報告は、日本学術会議の農学委員会に設置された育種学分科会における審議結果をとりまとめたもの。気候変動が農林業と畜産業に及ぼす影響を整理し、今後の国際連携による育種学研究強化の必要性及び育種学と環境農学の融合への展望を示している。育種学と生産農学分野(土壌学、植物病理学など)、分子生物学やゲノム科学を糾合し、新たな分野の融合研究を進めることが重要であり、気候変動下における作物と微生物の相互作用を解き明かすことなどが不可欠であるとしている。