(独)海洋研究開発機構の地球環境変動領域全球水文気候過程研究チームと名古屋大学地球水循環研究センターは、産業革命以前の農業活動が気候変化に与えた影響を気候モデルで再現したと発表した。これは、大気大循環モデルを用いた数値実験により、18世紀から19世紀にかけてインドや中国で森林面積が大幅に減少した結果、アジアモンスーンによる降水量が減少した可能性が高いことを世界で初めて明らかにしたもの。 また、森林から農耕地への変化に伴う摩擦の減少と地表面の反射率の増加によって、海洋域からの水蒸気輸送による水蒸気収束量の減少や、地表面の蒸発散量の減少が生じ、大気への水蒸気量の供給が減少したことで、降水量の減少を引き起こした原因となったことも示した。これにより、人間活動による気候変化は、産業革命以降の温室効果ガス増加の以前に、アジアでの農耕活動の拡大により、すでに起こっていた可能性の高いことが明らかになったという。
情報源 |
(独)海洋研究開発機構 プレスリリース
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機関 | (独)海洋研究開発機構 |
分野 |
地球環境 自然環境 大気環境 |
キーワード | 森林 | 気候変動 | 海洋研究開発機構 | 気候モデル | アジア | 産業革命 | 名古屋大学 | 農業 | モンスーン | 降水量 |
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