(国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)、東京大学大気海洋研究所および国立環境研究所の研究グループは、「全球非静力学大気モデル(NICAM)」を用いて、将来の地球における積乱雲群の規模を予測した。NICAMは地球全体の大気の循環を数値的にシミュレートする「大気大循環モデル」のひとつで、鉛直加速度を予報することで積雲対流に伴う上昇運動が表現できる(佐藤(2007))。同研究グループは、現在および約100年後を想定したNICAMによる気候シミュレーションデータ(水平解像度:14 km)を用いて、上昇流の発生域に対する下降流域の面積割合(無次元)を指標に設定し、「雲の組織化」を評価した。その結果、インド洋や東南アジアなどの赤道上において指標値が減少すること、すなわち積乱雲群が小規模化することが明らかとなった。温暖化によって大気大循環が弱まり、それを受けて雲の組織化も弱まったことや、温暖化の進んだ大気中では「冷気塊」が比較的小さなサイズで多く分布している様子も示唆されたという。
情報源 |
海洋研究開発機構 プレスリリース
東京大学大気海洋研究所 プレスリリース 国立環境研究所 新着情報 |
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機関 | 海洋研究開発機構 東京大学大気海洋研究所 国立環境研究所 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 国立環境研究所 | 東京大学 | 温暖化 | JAMSTEC | 積乱雲 | NICAM | 気候シミュレーション | 全球非静力学大気モデル | 大気大循環モデル | 雲の組織化 |
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