北海道大学を含む共同研究グループは、植物由来PEFの原料となる「フランジカルボン酸(FDCA)エステル」を安定的かつ効率的に合成するプロセスを構築したと発表した。石油に由来するポリエチレンテレフタラート(PET)の代替やバイオマス資源活用の観点から、「PEF」の工業的な生産技術の確立が希求されている。PEFの合成は、植物資源から誘導される5-ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)を固体触媒によって酸化し、得られたポリエステル「FDCA」を重合する流れとなっているが、反応ステップの多さや、副反応の制御(副生成物の軽減)などが課題となっていた。同研究グループは、こうした課題を克服するために、既往研究において見出した「HMF-アセタール」を起点とする合成経路の検証に取り組み、1)高濃度溶液中で副反応(重合・自己分解)を抑制し、2)1段階で、従来法の収率(5%)を大幅に上回るFDCAメタノールエステル体およびエチレングリコールエステル体を得ることに成功した(収率:80~95%)。省エネかつ簡素なバイオ化学品量産プロセスの設計につながるという。
情報源 |
北海道大学 プレスリリース
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機関 | 北海道大学 三菱ケミカル(株) |
分野 |
地球環境 |
キーワード | PET | 北海道大学 | エステル | PEF | フランジカルボン酸 | FDCA | HMF | FDCAメタノールエステル体 | エチレングリコールエステル体 | HMF-アセタール |
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