大阪市立大学と北海道大学は、認定NPO法人バードリサーチ支援の下、モズが冬季などに行う「はやにえ行動」の機能を解明したと発表した。「はやにえ行動」とは、モズ科の鳥類が捕えた獲物をなわばり内の木々の枝先などに突き刺す行動のことで、その機能に関する詳細な調査研究は行われていなかった。同大学は、モズ(オス)の「はやにえ」づくりを野外で観察し、栄養環境が異なる3グループの歌唱速度を測定する操作実験を実施した。その結果、1)「はやにえ」は10月から1月までの非繁殖期に作られ、繁殖期(2月以降)が始まるとほとんど食べ尽くされることや、2)「はやにえ」消費量が多いオスほど歌唱速度が速い(早口で歌う)ことが確認された。また、3)「はやにえ」を除去した個体はメスの獲得に失敗しやすく、4)通常の3倍給餌した個体は早期にメスを獲得できることも分かった。これらの知見は、「はやにえ」に関する仮説(冬の保存食説)を裏付けるものであると同時に、動物の貯食行動は繁殖に対する効果を有し、複雑な過程を経て進化してきたことが示唆されたという。
情報源 |
大阪市立大学 プレスリリース
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機関 | 大阪市立大学 北海道大学 認定NPO法人バードリサーチ |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 北海道大学 | 大阪市立大学 | バードリサーチ | モズ | はやにえ | 繁殖期 | 歌唱速度 | 貯食行動 |
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