⻑野県環境保全研究所、森林総合研究所、高知大学および東京農業大学の研究グループは、将来の気候変動に伴う、ライチョウの潜在生息域の変化を予測した。同種は八ヶ岳や白山、中央アルプスでは既に絶滅し、現在は中部山岳高山帯に2,000羽弱の集団のみが生息している。保護管理策の立案においては生息環境の保全が重要であるが、同種が依存している「高山植物」を含む生態系や、「高山植物」の温暖化に対する脆弱性を考慮した検討はなされていなかった。同研究グループは、生息地の中心に位置する北アルプスにおいて同種の「生態ニッチモデル」を構築し、潜在生息域の予測を試行した。その結果、同種は稜線に近く、ハイマツ群落、雪田草原群落および風衝地群落といった「高山植物がバランス良く成立する場所」で生息する確率が高いことが明らかとなった。また、経済成⻑重視を想定した気候シナリオに基づく予測において、将来(2081年~2100年)、高山植生の減少によりライチョウの潜在生息域は現在の0.4%に陥ることが示唆されたという。
情報源 |
長野県(環境部)プレスリリース(PDF)
森林総合研究所 プレスリリース(PDF) |
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機関 | ⻑野県環境保全研究所 森林総合研究所 高知大学 東京農業大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 森林総合研究所 | 東京農業大学 | 高山植物 | 高知大学 | ライチョウ | 北アルプス | ⻑野県 | 潜在生息域 | 生態ニッチモデル |
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