大成建設(株)は、単一菌株(N23株)により、地下水の複数汚染物質を同時に分解する浄化技術を開発したと発表した。N23株は、2015年に同社が発見し、汚染地下水から分離した分解菌。これまで、複数の水溶性有機物質に汚染されている不法投棄現場など地下水は、汲み上げた地下水を複数の強力な酸化剤を用いて浄化する方法(促進酸化法)が有効とされてきたが、この従来法は浄化コストが高く、CO2排出量が多いことが課題とされていた。同社は、複合汚染地下水に含まれる有機物質に対してN23株を活用した微生物による浄化性能試験を行い、これまで実現していなかった単一菌株による複数の有機物質の同時分解に成功し、クロロエチレンや1,4-ジオキサンなどの短期間の分解を実現したという。この浄化技術は、従来法と比較して浄化コストを最大50%、CO2排出量を最大84%削減可能といい、今後、実汚染水を用いた適用性評価および現地実証試験を通してシステム化を図り、汚染された地下水の浄化対策に適用していくという。
情報源 |
大成建設(株) What’s New
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機関 | 大成建設(株) |
分野 |
水・土壌環境 |
キーワード | 微生物 | 大成建設 | 地下水 | 汚染物質 | 不法投棄 | 単一菌株 | N23株 | 浄化技術 | 促進酸化法 | 浄化対策 |
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