日立化成工業(株)は、ハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の環境対応自動車向けに、リチウムイオン電池用カーボン負極材(環境対応自動車用負極材)の量産ラインを山崎事業所(茨城県ひたちなか市)に設置し、平成21年11月より稼動を開始すると発表した。同社はこれまで、民生向け(携帯電話、ノートPC等)のリチウムイオン電池用カーボン負極材として、人造黒鉛をベースに、高容量かつ良好な充放電、サイクル特性を有する材料を供給してきた。今回、民生用負極材で培った技術をもとに、環境対応自動車用に、高エネルギー密度化が可能な黒鉛系負極材、入力特性に優れる非晶質炭素負極材を開発。また、負極材の表面を、電解液や温度に対しても安定化させることで、電池の長寿命化と高い安全性を両立させた。同社は今後、各種の環境対応自動車に対応した最適な負極材を提案していくという。