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 JAMSTECなど、地球規模で微生物の種多様性と構成を解明

発表日:2020.10.20


  海洋研究開発機構(JAMSTEC)、兵庫県立大学および高知大学の研究グループは、海底下生命圏の種多様性を評価し、グローバルな微生物の構成を解明した。同研究グループは、国際的な掘削調査プロジェクトの成果や、海底堆積物中の微生物群集組成に関する知見(D‘Hondt, S. et al., 2015)などを踏まえ、過去18年間にわたり世界各地40箇所で採取され、冷凍保存されているコア試料を分取し、一貫した条件のもとでDNA抽出・PCR・シーケンシングに至る一連の実験を行った。得られたデータに基づき、堆積物に含まれる水の化学成分と微生物群集組成(以下「コミュニティ」)の相関関係を解析したところ、酸素の有無や有機物の濃度がコミュニティの決定に大きく関与していることが分かった。一方、複数のモデルを用いて表層土壌や海洋を含むすべての生命圏について微生物の種数を試算したところ、海底下堆積物の種数は表層土壌等と同等(10の4乗~6乗オーダー)で、多様なアーキア(古細菌)やバクテリア(原核生物)が存在し、地球全体の種多様性を支持していることが示唆された。

情報源 (国研)海洋研究開発機構 プレスリリース
高知大学 インフォメーション
機関 (国研)海洋研究開発機構 兵庫県立大学 高知大学
分野 自然環境
キーワード 海洋研究開発機構 | バクテリア | PCR | 種多様性 | 海底下生命圏 | 掘削調査プロジェクト | 微生物群集組成 | DNA抽出 | シーケンシング | アーキア
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