九州大学(応用力学研究所・気候変動科学分野)は、PM2.5とCO2の排出量を同時削減しなければ、地球温暖化が加速度的に進行することを明らかにした。同大学(同研究室)は、PM2.5や黄砂をはじめとする大気中の浮遊粒子状物質(以下「エアロゾル」)の地球規模での分布の再現・予測が可能な数値モデルを開発し、エアロゾル予測情報の提供や、気候変動の評価などを行っている。今回、PM2.5が健康に影響をおよぼしている一方で、大気の冷却に寄与していることを踏まえ、エアロゾルによる気候変化を計算できるソフトウェアを用いて、PM2.5の主要物質・硫酸塩エアロゾルの前駆物質を増減させる実験を行った。硫酸塩エアロゾル濃度の低下(気温上昇の抑制)を同等レベルに設定し、2つのCO2濃度パターン(2000年レベル、その2倍)における気温変化を計算した結果、CO2濃度が高い状態のほうが大気全体の気温上昇が深刻化することが明らかになった。比較的短い期間に効果が現れる大気汚染対策と、中長期で取り組む地球温暖化対策(緩和策)の並行実施が必要であるという。
情報源 |
九州大学 NEWS
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機関 | 九州大学 |
分野 |
地球環境 大気環境 |
キーワード | 地球温暖化 | 気候変動 | 九州大学 | エアロゾル | 浮遊粒子状物質 | 緩和策 | 地球温暖化対策 | 大気汚染対策 | 硫酸塩エアロゾル | 前駆物質 |
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