環境省と（国研）国立環境研究所は、令和３年１月28日に「生態毒性予測システム（通称：KATE（ケイト））のインターネット版「KATE2020 version 2.0」を公開した。KATEは、生態毒性QSAR（定量的構造活性相関）モデルのひとつで、化学物質の構造式等を入力することにより、魚類急性毒性試験の半数致死濃度、ミジンコ遊泳阻害試験の半数影響濃度等を予測するシステム。平成23年に「KATE on NET」として初めて公開し、平成31年に機能を大幅に充実させた「KATE2017 on NET」、令和2年に更新版「KATE2020 version 1.0」を公開している。今回公開した「KATE2020 version 2.0」の主な機能は、1)化学物質の構造にもとづく生態毒性値の予測、2)予測結果が適用範囲内であるかの判定（構造とlog Pについて）、3)QSARモデルのグラフ表示、4)複数の化学物質に対する毒性値の予測である。今回、入力された化学物質の部分構造に対する構造判定結果を表示する機能の追加および構造クラス名の改良等を行っているという。
