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 北大など、エゾリスとヒトの共生に関するユニークな研究成果を発表

発表日:2021.03.31


  北海道大学とマックスプランク鳥類学研究所の研究グループは、エゾリスの新規課題解決能力と都市の環境に関する新知見を発表した。同研究グループは、カラスがゴミ箱から餌を取り出したり、ネズミがビルの隙間を利用したりする行動は、都市の個別の環境に応じて個体が獲得した能力であると考え、北海道帯広市の都市公園11ヶ所においてエゾリスに「レバーを押さなければ餌が取れない仕掛け(以下「パズル」)」を解かせる実験を行った。識別できた71個体の実験結果を分析したところ、2回以上成功した個体(以下「新規課題解決者」)は約半数で、ヒトや周囲の構造物が多い公園ほど、エゾリスが多い公園ほど新規課題解決者が少ないことが分かった。また、40回以上成功した9個体を詳細に解析した結果、周りにヒトが多いほど、パズルを解く時間が短いことが明らかになった。都市環境のなかでヒトから受けるストレスや接触時間を減らし、行動変容する野生動物の「柔軟性」や生存戦略の「多様性」を示唆しているという。

情報源 北海道大学 プレスリリース(研究発表)
機関 北海道大学 マックスプランク研究所鳥類学研究所
分野 自然環境
キーワード 野生動物 | 都市公園 | 帯広市 | 柔軟性 | 構造物 | ストレス | 新規課題解決能力 | 都市の環境 | 接触時間 | 生存戦略の多様性
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