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 千葉大、妊婦のVOC曝露と出生児の精神・運動発達への影響についての疫学的な知見を発表

発表日:2021.07.28


  千葉大学は、妊婦の揮発性有機化合物(VOC)と生まれた子どもの精神・運動発達の遅れについて疫学的な分析を行い、ホルムアルデヒドの影響が示唆されたと発表した。同大学は、環境省と国立環境研究所が実施している大規模かつ長期的な疫学調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の千葉ユニットセンターを担っている。同調査は10万組の母子(サポーター)を募り、母親の生活習慣を妊娠初期から追跡するとともに、出生児の健康状態を適時把握して統計学的に解析するスキームとなっている。今回、同大学は約72,000件の妊婦データと、出生児が1歳になったときの調査結果を用いて、仕事で週に1回以上、灯油・ガソリン、油性マジック、水性ペイント、インクジェットプリンターなどを扱った妊婦の構成割合を算出するとともに、それらが子どもに与える影響を解析した。その結果、「ホルマリン・ホルムアルデヒド」を扱う機会が多かった妊婦(構成割合:0.2%)から生まれた子どもについて「手順を考えた行動」や「他人とのやり取りに関する行動」に関する発達の遅れが生じやすくなる可能性が示唆された。

情報源 千葉大学 ニュース・イベント情報
機関 千葉大学
分野 健康・化学物質
キーワード ホルムアルデヒド | 揮発性有機化合物 | 疫学 | エコチル | 妊婦 | 疫学調査 | 出生児 | 精神・運動発達 | 千葉ユニットセンター | ホルマリン
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