国立環境研究所と東北大学ほか2大学等は、子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)の母子データを用いて、胎児期のカドミウムばく露と2歳時点の神経発達との関連を解析した。妊娠中のカドミウムばく露が子どもの発達に与える影響については、海外の先行研究例はあるものの、結果に一貫性がなく、国内の調査知見が十分ではなかった。今回、妊婦および臍帯血の血中カドミウムの分析と生まれた子どもの発達検査の実施ができた3,545組の母子を対象として、小児神経発達の評価指標「新版K式発達検査2001」を用いて解析した結果、1)妊娠中に喫煙をした母親の子ども、2)妊娠糖尿病の母親の子ども、3)性別が男児の子ども、において胎児期のカドミウムばく露の上昇に伴い、発達が遅れていることが示唆された。胎児期のカドミウムばく露と小児神経発達との関係に対する「妊娠糖尿病」の影響を示唆した初めての研究であるという。
情報源 |
国立環境研究所 報道発表
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機関 | 国立環境研究所 |
分野 |
健康・化学物質 |
キーワード | 化学物質 | カドミウム | 妊婦 | エコチル調査 | 臍帯血 | 新版K式発達検査2001 | 出生コホート | ばく露 | 小児神経発達 | 妊娠糖尿病 |
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