関東地方環境事務所は、日光国立公園内の「塩原温泉地区」および「板室(いたむろ)温泉地区」が全国で3番目のゼロカーボンパークに登録されたことを発表した。環境省では、国立公園において先行して脱炭素化を進めるエリアを「ゼロカーボンパーク」として推進する取組を令和3年3月から始めている。具体的には、国立公園における電気自動車等の活用、国立公園に立地する利用施設における再エネ活用、地産地消等の取組を進めることで、国立公園の脱炭素化を目指すとともに、脱プラスチックも含めてサステナブルな観光地づくりを実現していくエリアであり、これまでに中部山岳国立公園(乗鞍高原)、伊勢志摩国立公園(志摩市)が登録されていた。今回、新たに登録した地域は、栃木県那須塩原市に位置し、箒川(ほうきがわ)沿いの美しい渓谷や、泉質豊富で良質な温泉を求めて、多くの利用者が訪れる。那須塩原市は、全国で12番目にゼロカーボンシティの表明を行い、令和3年度「日本版持続可能な観光ガイドライン」のモデル地区にも選定されていた。今後、温泉排熱の利用(板室温泉地区)や、温泉供給設備の高効率化(両地区)、グリーンスローモビリティの活用(塩原温泉地区)等に取り組んで行くという。