佐賀市は、シチメンソウ(学名:Suaeda japonica)の生育状況をホームページに掲載した。この植物は、環境省レッドリスト絶滅危惧種II類種にランクされるヒユ科の一年草で、潮時には陸地となり、満潮時には海水に浸るような環境に生育する「塩生植物」。生長の過程で色の変化がみられ、晩秋に鮮やかな紅紫色となる。同市の東与賀海岸は、シチメンソウの群生地で知られ、同県内で1位とされることもある人気の高い紅葉スポットとなっている。しかし、平成30年10月に原因不明の立ち枯れにより、種まきや移植作業を行ったものの生育は厳しい状況が発生した。令和元年12月と令和2年1月には、「シチメンソウを育てる会」をはじめとするボランティアの協力により、2,500平方メートル(2.5区画)の種まきを行った。それらの成果もあり、令和2年度は見事な紅葉が見られたという。令和3年度は、種まきの範囲を7,000平方メートル(7区画)まで拡大し、更なる再生を図ったが、残念ながら立ち枯れが進んでいる。一部区画(西側)では紅葉の進んでいる様子がうかがえ、紅葉の進み具合は例年より少し早く、10月下旬から11月中旬で見ごろを迎える予定という。