環境省は、「川辺川の流水型ダムに関する環境配慮レポート」(国土交通省九州地方整備局)に対する環境大臣意見を国土交通大臣に提出した。川辺川ダムについては、「令和2年7月豪雨」をはじめとする度重なる水害を受け、熊本県知事が令和2年11月に「命と環境を守る『緑の流域治水』を進め、その一つとして『新たな流水型のダム』を国に求める」ことを表明した。環境保全の見地から、国土交通省と環境省が連携して、法に基づくものと同等の環境影響評価を実施することとしている(情報源に参考リンク有)。環境大臣意見では、1)下流域の水環境への影響について、濁度や水温の変化等に関する具体的なシミュレーションを含めた調査、予測及び評価を行うこと、2)アユや九折瀬洞内の生物をはじめとした動物、植物及び生態系への影響を回避又は極力低減するため、河川の連続性の確保等に留意して、ダムの放流設備等の構造、試験湛水の方法、ダムの運用方法等に関する詳細な検討を行うこと、3)今後、気候変動による降水量の変化に伴う流況の変動が生じる可能性があることから、適切にモニタリング計画を検討すること、等を求めている。今後、国土交通大臣から、事業者である国土交通省九州地方整備局に対して、環境大臣意見を勘案した意見が述べられ、事業者は、意見の内容を検討した上で事業計画を具体化し、引き続き環境影響評価手続を行うこととなる。
情報源 |
環境省 報道発表資料
〔参考〕国土交通省 報道発表資料(令和3年5月21日) |
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機関 | 環境省 |
分野 |
自然環境 水・土壌環境 |
キーワード | 生物多様性 | 環境大臣意見 | アユ | 相良村 | 球磨川流域 | 流水型ダム | 九州地方整備局 | 川辺川 | 環境配慮レポート | 五木村 |
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