国内ニュース


 パイロット実証に移行!マイクロ波を用いたケミカルリサイクル技術 NEDOプロ

発表日:2022.11.01


  新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、マイクロ波を用いたケミカルリサイクル技術のスケールアップや社会実装に向けた取組を本格化する。NEDOは、「戦略的省エネルギー技術革新プログラム(2012年度~2024年度)」の一環として、2020年度に中小・ベンチャー企業を対象とした緊急追加公募を行い、「マイクロ波プロセスを応用したプラスチックの新規ケミカルリサイクル法」を採択した。本テーマの助成事業者は、2007年に設立されたマイクロ波化学株式会社(本社:大阪府吹田市)。同社は設立当初から、”マイクロ波化学技術プラットフォームを活用した研究開発からエンジニアリングまでのソリューション提供”を中心に事業展開している。NEDOプロ(実用化開発フェーズ)では、従来の熱分解プロセスに対して約50%の省エネ効果の実現を目指すとしており、2021年度に小規模な実証設備(1時間あたり5 kg程度の処理能力)を完成させている。国の2050年カーボンニュートラル宣言(2020年10月)実現に向けて、産業部門における電化(産業電化)が喫緊の課題となっている。廃プラスチックの再資源化にあっては、化石資源を用いたプロセスを電気エネルギー中心のプロセスに置き換えることと同時に、サーキュラーエコノミーへの貢献が強く求められている。今回のパイロット実証では、国内初となる1日あたり1tの処理プロセス(対象:汎用樹脂など)に関する各種試験に取り組み、ブラッシュアップされた技術「PlaWave®」の確立を目指す。その後は、さらなるスケールアップ(1万t/年規模)を行い、2025年までに化学メーカーなどと共同で社会実装を推進するという。実用展開後(2030年)の国内の省エネ効果は3.9万kl(原油換算)と見積もられている。

情報源 新エネルギー・産業技術総合開発機構 ニュースリリース
機関 新エネルギー・産業技術総合開発機構 マイクロ波化学(株)
分野 ごみ・リサイクル
キーワード ケミカルリサイクル | 廃プラスチック | 吹田市 | マイクロ波 | 戦略的省エネルギー技術革新プログラム | 2050年カーボンニュートラル | スケールアップ | 中小・ベンチャー | 実用化開発フェーズ | 産業電化
関連ニュース

関連する環境技術