神戸市は、(株)神鋼環境ソリューションなど4社と「東灘処理場汚泥処理施設改築更新等事業」に関する事業基本契約を締結した。この契約には、大栄環境(株)との連携により実現した、日本で初めて下水処理場内で産業廃棄物処分業の許可を取得し、地域のバイオマスを最大限受入れ、消化ガス(再生可能エネルギー)利用量の増加を図る取組が含まれている。神戸市の基幹処理場である東灘処理場は1962年に供用を開始。これまで市民に欠かせないライフラインとしての役割を果たしてきただけでなく、消化ガス(再生可能エネルギー)の先進的な有効利用として、自動車燃料(こうべバイオガス)や導管注入事業(都市ガス導管注入実証事業)などを行ってきた。2011年からは、未利用の地域バイオマスを受入れ、下水汚泥と共処理し、消化ガスの増量を図る「KOBE グリーン・スイーツプロジェクト」を行っている。一方で、施設の老朽化が課題となっており、今回の契約により難脱水対応強化型脱水機を導入する「汚泥脱水設備の段階的な改築・維持管理」、「消化ガス(再生可能エネルギー)の新たな有効利用」、「地域バイオマスの受入」を一体の事業として行い、汚泥処理の最適化・コスト縮減、温室効果ガス排出量の削減を目指す。