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羽根のない風力発電でバードストライクを減らせるか！？保護されているワシで反応試験
発表日：2023.12.04
環境省釧路自然環境事務所と（株）猛禽類医学研究所は、オジロワシ・オオワシの終生飼養個体を活用した「垂直軸型マグナス式風力発電機への反応試験」を開始した。絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律により国内希少野生動植物種に指定されているオジロワシ・オオワシは、生息状況のモニタリング調査、生息環境の維持・改善、傷病個体の収容・要因究明等の保護増殖事業が実施されている。同種の生息は、急速に設置が進む風力発電施設へのバードストライクにより脅かされており、これを要因とした保護収容は、直近5年間で計24個体を数えるという。垂直軸型マグナス式風力発電機は、（株）チャレナジーが開発した垂直軸型の円筒翼の回転により発生するマグナス力を活用して発電する。プロペラがなく、回転速度が緩やかなため、バードストライクの軽減・防止が期待されている。同試験は（公財）JAC環境動物保護財団の助成事業を（株）猛禽類医学研究所が受け、（株）チャレナジー及びパシフィックコンサルタンツ（株）の協力を得て実施している。同環境事務所では、随時結果を取りまとめ、当該反応試験の意義・目的も含め、結果公表を年度内に行う予定としている。
